2022/08/13 19:23

移住して漁師になる若者は珍しいようで、岩手日報さんから取材を受けました。その記事が2021年7月11日の朝刊に掲載されました。


私が所属している新おおつち漁協には216人の組合員(=漁師)がいるのですが、ボリュームゾーンは50~70代で、20代は10人以下、30代でも10人を少し超えるくらいしかいません。


実際私は1年ちょい漁師の端くれとして生きていますが、やはり漁業は大変です。

相手が自然なので、自分の思い通りにはいきません。昨日は大漁だけど今日は全く獲れなかったり、嵐が来るから急いで漁具を撤収したりなど、例を挙げればきりがありません。

収入も不安定です。去年獲れた魚が今年も獲れるわけではありません。

漁師である私が言うのものなんですが、若手が少ないというのも頷けてしまいます。


しかし、大いにやりがいのある仕事でもあります。

波に揺られながら刻々と移う景色を見ていると、自分の「命」が哲学で語られるような観念論ではなく、実感を伴った連綿とした流れであるということがわかります。

そして、自分の、また人の命を繋ぐための糧を獲っているということ。誰の役立つかわからないパワポ資料を作ってるときの「自分何やっているんだろう感」とは全く次元の違う充実感があります。

また、漁師というのは意外とフレキシブルなんですよね。すべてが自分の責任になる反面自由にできます。ですので、私のように副業としても成り立つのです。


大自然を相手に仕事することの楽しさ。

その仕事を通して得られる、自然に生かされているという感覚。

この辺をもっともっと発信していければと思います。


この記事の写真で私が手にしているのが大槌お魚ポスターで、これはA2サイズです。

配送の関係上、このサイトではA3サイズとクリアファイルのみ販売しております。

A2サイズが欲しいという方は、岩手県大槌町の「マスト」にある一頁堂書店さんに行っていただければと思います。(コメント多数の場合、A2サイズの販売も検討させていただきます)